村上春樹の「アンダーグラウンド」再読し始めました。

 村上春樹のインタビュー集を読んでいたら、繰り返し「アンダーグラウンド」のことを語っていたので、なんだか読み返したくなって、本棚から引っこ抜いてきました。。
  この本が出た時、すぐに買って読み始めたのですが、いささか「村上春樹らしからぬ」文章や、ノンフィクションという内容のせいで、途中で本棚に放り込んでしまいました。「これは、ノンフィクションというよりも、地下鉄サリンに遭われた人たちの単なるインタビュー集にすぎないじゃないか」という率直な感想でした。別に、村上春樹と関わるものでもないし、今さらという感じを抱いて、途中で投げ出してした記憶があります。
 村上春樹がインタビューの中で、「サリンの被害に遭われた人たちの、ひとつひとつの個人的な物語を、できるだけ真摯に聞き取って、そのまま丁寧に再現したかった」と何度も語ってるけど、今回改めて読み直してみて、彼のいわんとしたことがしみじみと分かってきました。
 前回は、どうしてそのことに気づかなかったのかなあ。自分でも不思議な感じがしています。
 それにしても、これはずっしりと重い本だな。