ブログ「純有のひとりごと」

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」は、やっぱりタランティーノ監督の作品だった

 昨日の土曜日、暇な時間ができたので、TSUTAYAに出かけていって、レンタルビデオを借りてきました。棚を眺めていて一番気になったのが、クエンティン・タランティーノ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」。

 家に帰ってきて、さっそく鑑賞に取りかかりました。

 ご存知の方も多いと思いますが、これは、1969年のハリウッドを舞台に、落ち目の男優(レオナルド・ディカプリオ)と、そのスタントマン(ブラッド・ピット)の友情を、ユーモラスに描いています。

 男優の隣に住んでいるのが、ポランスキー監督と、その妻で女優のシャロン・テーとというわけです。史実では、シャロン・テートは、カルト集団に惨殺されるのですが、そのあたりも虚実入り乱れて描かれています。

 この作品、批評家からは高い評価を受けているという話なので、ちょっと期待していたのですが、やっぱりタランティーノ監督らしい、訳の分からない終わり方をしていました。

 それで、僕としては☆2つのレベルでした。

 エンディングは史実と違い、人殺しにやって来たヒッピー3人が、ポランスキー宅ではなく、隣の男優宅に侵入してしまい、逆にピットとディカプリオに惨殺されてしまうというオチとなっています。

 いくら人殺しにやってきたヒッピーとはいえ、あまりの酷い殺され方に、鑑賞後の気分は、あまり良くありませんでした。

 こんな終わり方も、やっぱりタランティーノ監督らしいなと思ったところです。

 ただ、途中で挿入されるBGMに、当時のヒット曲が次から次と使われていて、サイモン&ガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」とか、ホセ・フェリシアートの「カリフォルニア・ドリーミング」など、とても懐かしかったです。

 もちろん、ピットとディカプリオの演技も最高で、途中何度も声を出して笑ってしまいました。

 でもでも、やっぱり☆の数は、変わらないかなあ?(笑)

 

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ところで、ラストレターで気になったのが……

 ところで、映画「ラストレター」で気になったところが、二つほどあります。

 一つは、福山雅治演じる乙坂のところに、遠野美咲を名乗る別々の人物による手紙が届くことになるのですが、それに不審を抱く様子が全く描かれていません。一つは、美咲の妹にあたる松たか子が書く手紙。もう一つは、美咲の娘・鮎美と、従姉妹の颯香が二人で書く手紙です。その、2種類の手紙が、乙坂の家に届くのに、それを不審に思う場面が全く描かれていません。

 もう一つ、気になったのは、美咲の妹・裕里(松たか子)のところを訪れた乙坂が、再会した最初から、松たか子が、美咲ではなくて、妹の裕里の方だと分かっていたと喋るセリフがあります。でも、最初から分かっていたのであれば、どうして「僕は、25年間、ずっと君に恋をしています」などというラインを送ったのか? その理由が、最後まで説明されていません。それも、気になりました。

 それと、もうひとつ、映画の中できちんと描いて欲しかったのが、大学時代に、美咲が乙坂が別れて、阿藤陽市(豊川悦司)と結婚することに至ったのかという経緯です。そこが、セリフでは説明されているのですが、その当時の様子が、映画の情景として全く描かれていません。それが、物足りなく感じました。もしかしたら、その経緯こそが、この映画の、最も重要なシーンなのかもしれないと、僕には思えました。

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「ラスト・レター」に泣いてしまいました!

 今日の午後、ぶらりと映画館を訪れて、岩井俊二監督の「ラスト・レター」を観てきました。

 あの有名な「ラブ・レター」は、全然泣けませんでしたが(笑)、こちらは、つい泣いてしまいました。いや、僕一人だけじゃないですよ、館内のあちこちから、洟をすすり上げる音が聞こえてきましたからね。

 福山雅治って、あまりにカッコイイ男なので、じつは好きじゃないんですが、今回だけは、実に好演してましたね。

 たった1作だけ、好きだった女性のことを書いた小説しか出せてない、まあしがない小説家なんですが、その自信のなさそうな雰囲気が、じつに上手く演じられてました。すっかり、同情を覚えたほどです。

 広瀬すずが、自殺した母親が若かった時と、その娘役の二役を演じてるんですが、これまた好演しています。「なつぞら」の広瀬すずはあんまり好きじゃありませんでしたが、こちらの役は、彼女に似合ってると感じました。

 彼女が、泣きなながら、福山演じる小説家に、母親が自殺する前に来て欲しかったという場面は、もう圧巻でした。涙なしには、観ていられませんでした。

 こういう恋愛映画の作り方もあるんだなあと、そんなことも色々と考えさせられました。

 僕は、長い恋愛小説を書いてみたいなあと、ちょっと思いました。

 松たか子とか、神木隆之介も好演してましたし、「ラブ・レター」の中山美穂、豊川悦治なんかも出ていて、ちょっと笑ってしまいました。

 

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新作、勝毎に載りました

 そうそう、書くのを忘れてましたが、1週間前の日曜日、勝毎に僕の最新作が掲載されました。

 小説のタイトルは「19歳の光と影」

 内容は、僕の大学時代の片想いを題材にしています。

 じつは、この題材は、もう何度か小説にしていて、昔「市民文藝」に載せた「ムーンライト・セレナーデ」も、同様の経験を元にしています。

 何度も、同じ話を書いて、新しい話は書かないのかとお叱りを受けそうですが、ご容赦ください。テーマは同じでも、僕なりに、話を深く掘り込んでいるつもりです。

 今回の新作は、シリーズものの1作目で、「21歳の光と影」「23歳の光と影」と全3部作になっています。

 2作目は7月頃、3作目は1年後に、勝毎で発表する予定です。

 今回の3部作、自分なりに気に入っていて、新聞掲載が完了したら、1冊の本としてまとめたいなあと考えています。まあ、実現するかどうかはわかりませんが、そんなことも考えています。

 

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スターバックス・ロースタリーに行ってきました。

 

 13日から16日まで、東京に出かけてきました。

特にこれといった目的があったわけではありませんが、まあいつものように、気まま街を歩いたり、老舗の喫茶店に入ってコーヒーを飲んだりしてきました。 

 さて、今回の唯一の目的地とも言えるスターバックス・リザーブ・ロースタリー・トウキョウには、14日の午前中に訪れました。

 ここは、地下鉄日比谷線の中目黒駅から歩いて10分ほどの、目黒川沿いにあります。大きな船を思わせる大きな建物で、店内は、まるで焙煎工場のようです。

 1階はコーヒー、2階は紅茶、3階はアルコールと、提供される飲み物がフロアーによって違います。(ただし、どの階にでも、自由に飲み物を持ち運んで座ることができます。)

 僕らは、店内が見渡せる2階の席に座って、カフェラテと紅茶、パンとケーキなどをいただきました。(どれもにカタカナの難しい名前が付いているのですが、とっても覚えきれませんでした……笑)

 当日は、残念ながら雨模様で、外の眺めはイマイチでした。でも目黒川の両岸には桜の並木が続いていて、春になると美しい景色が眺められます。(店員さんの話によると、お店が開店した去年は、桜の季節と重なったせいで、5時間待ちのお客さんもいたそうです)

 店員さん方は、皆さん心遣いがとても細やかで、サービスも丁寧、楽しい会話もしていただきました。パン売り場の女性に、僕らが北海道から来たことや、今年は雪が少ないことを話すと、彼女は岩手の出身で、故郷も雪が少ないらしいと教えてくれました。

 

 店内で2時間ほど過ごして、帰りがけにニカラグアのコーヒー豆を買ってきました。とっても香りの良い豆でしたが、100gで1500円の価格は、ちょっと高いなーと思いました。(スターバックスさん、もう少し、豆の値段を安くしてください。お願いしますね)

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レイは、妊娠していた?

そうそう、スターウォーズの話は、まだ終わっていませんでした。

スマホのグーグルで新しい記事を探っていると、毎日のように「スカイウォーカーの夜明け」の裏話が出てきます。

例えば、レイが、パルパティーンの孫娘だったというアイディアは、そもそもディズニーのキャサリーン・ケネディ女史が出したものらしいとか、キャリー・フィッシャーの娘が、レイア姫の代役として出演していたらしいとか、レイとカイロ・レンがデススターの残骸の上で戦うシーンは、全身ずぶ濡れの撮影で大変だったとか……。

 そんなたくさんの情報の中で、ちょっと面白い話を見つけてしまいました。

 最後のシーン、惑星タトゥイーンを訪れたレイは、そのお腹に、じつはベンとの双子の赤ちゃんを宿していたのではないか、という説です。

 初めて、その説を読んだときは、「おまえ、バカじゃない?」って思いましたが、その理由を読んでるうちに、それもアリかもしれないって納得してしまいました。

 理由① 惑星タトゥイーンで、双子の太陽を眺めるシーンは、レイが双子の赤ちゃんを宿している象徴である。(レイア姫とルークの二人が、幻影として現れるのも、双子の赤ちゃんを宿している暗示である)

 理由② レイが、ファミリーネームを尋ねられて「スカイウォーカー」と答えるのは、ベンとの子どもを宿している証拠である。だって、子どもは、まさにスカイウォーカー家の血筋を引き継いでいるのだから。

 理由③ レイが、パルパティーンとの戦いで死んだとき、ベンが命を吹き込むために、レイのお腹に手を当てる。命を吹き込む行為は、普通は心臓のある胸とか、脳のある頭に手を当てるはず。それが、レイのお腹だったというのは、その時に、ベンの子どもを宿した可能性が高い。

 なあんていう、まるで屁理屈のような理由がある訳ですね。まあ、信じるか信じないかは、それぞれの勝手ですが、僕自身は、そうだったら面白いなあと思った次第です。

 

 さあて、皆さんは、どう思いますかね?

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正月は、過去作品の整理をしてました

 正月は、久々に時間の余裕ができたので、これまで勝毎の郷土作家アンソロジーで発表してきた小説の整理をしました。

 今までは、きちんと保存もせず、新聞ごと書棚に突っ込んであったんですが、全部取り出してきて、必要な部分だけ切り抜き、クライアファイルに発表順に入れる作業をしました。

 これまでの小説は、全部取ってあると思っていたのですが、実際に並べてみると、行方不明になっている小説がありました。

 平成12年(2000年)7月23日に掲載した「ヒョー・ヘー・ヒョク」、平成13年(2001年)2月11日に掲載した「北岳山頂にて」、平成14年(2002年)3月3日掲載の「グスコーブ鳥の休日」の3作品が、どうしても見つかりませんでした。

 10年ほど前に、このホームページを作ったとき、新聞に載った全部の作品を確認している筈なので、書棚のどこかには入っているはずなのですが、何度探しても、結局見つけることができませんでした。

 どの小説も、もちろんデータとしては残っていますが、発表当時の印刷物で残ってないというのは、ちょっと悔しいというか、残念な気持ちです。

 4月になって、時間の余裕ができたら、家内と一緒に書棚の整理をしようと話しているので、もしかしたら、その時に出てくるかもしれません。

 まあ、のんびりと探していくことにしましょう(笑)

 

 

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SW『スカイウォーカーの夜明け』

皆さんは、もうスターウォーズの「スカイウォーカーの夜明け」は観たでしょうか?

僕は、公開から1週間遅れの27日に、映画館で観ました。

今までの僕だったら、間違いなく公開初日に出かけていったのですが、今回は、少々足が重かったわけです。その理由は、ライアン・ジョンソンが監督した前作「最後のジェダイ」の、あまりの出来の悪さに、相当落胆したからです。これは、スターウォーズシリーズの作品じゃないって、正直思いました。

 今回の「スカイウォーカーの夜明け」の評判も、絶賛する意見が少なくて、すぐ観に行こうという気になれなかったんです。

 でも、まあどっちみち観ないまま終わるわけにもいかないし、って感じで、1週間遅れて出かけたというわけです。

 ところが、今回の「スカイウォーカーの夜明け」、いやいや見事に僕の不安を払拭してくれました。っていうか、これは久々の大傑作じゃないですか。エピソード4で始まった続シリーズを、実に感動的に終わらせてくれました。さすがエイブラムス監督ですね。

 エピソード9を見終わって、気づいたのは、この続三部作(シークエル・トリロジー)は、表向きはレイが主人公の物語ですが、じつはこれはカイロ・レンの物語でもあるということでした。

廃品回収をして暮らす孤児のレイが、フィンに出会ってから、ジェダイの力に気づいて、騎士として成長していく過程を描いてますが、それと並行して、レイアとソロの息子であるカイロが、悪のパワーに惹かれ、父親を殺してしまうものの、最後にレイの力を借りて救済される話でもあるわけです。今回は、とりわけカイロの救済に力点が置かれていたような気がします。

 ルークも去り、レイアもいなくなり、最後にはカイロも消えてしまい、スカイウォーカー家の血筋が途絶えたのに、どうして「スカイウォーカーの夜明け」なのかなあと不思議に思っていたら、いやいや見事なエンディングでしたね。

 皇帝を倒したレイが、最後に、惑星タトゥイーンにやってくる。ここは、スターウォーズの第1作で、若き日のルークが暮らしていた場所です。たまたま通りがかりの老婆から、名前を尋ねられ「レイ」と答える。すると老婆が「ファミリーネームは?」と重ねて尋ねてくる。返答を迷って、遠くを見たレイの視界に、レイアとルークの幻影が見える。そして、意を決したように、彼女は「スカイウォーカー」と答える。

 このエンディングに、つい目頭が熱くなってしまいました。自らスカイウォーカーを名乗って、宇宙をリードしていこうというレイの強い意思が、しみじみと伝わってくる結末でした。

 エイブラムス監督、見事に9部作を終わらせたと、この瞬間に思いました。いやあ、素晴らしいエンディングでした。

 

 エピソード4が、日本で初めて上映されたのが1978年、僕が24歳の時でした。当時、東京の編集プロダクションで超多忙な生活を送っていました。どこの映画館で観たのかは記憶にありませんが、反乱軍のXウィングがデススターを攻撃する場面を観て、心を熱くしたのを、つい昨日のことのように覚えています。あれから、40年あまり、とうとうスカイウォーカー家の物語が終わってしまったのかと、しみじみとした感慨に浸っているところです。  

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『ルパン三世 The First』観てきました 

 今日は、午前中に車の洗車に出かけ、午後から帯広市内に出かけました。

 ホテルでランチを食べた後、じつは映画を見に行きました。

 山崎貴監督の『ルパン三世 The First』です。

 山崎監督と言えば、『三丁目の夕陽』など感動話を沢山作ってますが、今回も、ハラハラドキドキの感動話を、面白く作っていました。途中で、「インディージョーンズ」みたいな古代遺跡発掘冒険物語に突き進んだり、「天空の城ラピュタ」の超強力武器みたいなのが現れたりして、いったいどういう結末へ持って行くんだろうと心配になりましたが、最後は、ちゃんとルパンらしいエンディングで終了しました。

 ただ、難を言えば、次元と五右衛門が喋りすぎのキャラになってた点でしょうか。

 まあ、楽しい時間を過ごせました。

 そうそう、昨年の末に、スターウォーズの「スカイウォーカーの夜明け」を観てきました。

 僕自身の感想やら、ネットの情報やら、書きたいことは沢山あるんですが、その話題は、今度にしましょう。(笑)

 

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2020年、あけましておめでとうございます

2020年 あけましておめでとうございます

 新年あけましておめでとうございます。

 さて、しばらくぶりに、ホームページを更新しました。

 まずは、作品リスト。2020年の1月に勝毎の郷土作家アンソロジーで発表する作品までを載せました。これで、最新のリストになってます。

 昨年末は、自分の仕事を片付けてから、久しぶりに執筆作業に取り組みました。1月12日、勝毎に掲載する「十九歳の光と影」をまず仕上げ、勝毎に送付しました。それから、今年の「文芸おとふけ」に投稿する「勝者と敗者」の書き直し作業に取りかかりました。これは、すでに書き上がっていたんですが、手直ししたり、書き加えたりして、二十二枚ほどの作品になりました。これは、当初自分で考えていた構想を超えて、ちょっと面白い作品になりました。皆様には、11月に読んでもらえると思います。お楽しみに。

 さて、次に「二十三歳の光と影」に取りかかりました。これは、1年ほど前に、五枚ほどまで書き進んだ作品ですが、すっかり行き詰まって、放り投げておいた作品です。改めて、この小説を仕上げようかと取りかかったのですが、これが、思いのほか、どんどんと筆が進んで、なんと十七枚ほどで仕上げることができました。これも、まあまあ面白い作品になりました。

 ということで、1月には「十九歳の光と影」、7月には「二十一歳の光と影」、来年の1月には「二十三歳の光と影」を、勝毎紙上で発表出来ると思います。

 この3つの作品については、またそのうち、このブログで、色々と書きたいと考えています。

 

 

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村上RADIO聴きました

8月5日の夜7時から、FMラジオで「村上RADIO」を聴きました。

さすが、村上春樹、マニアックな曲を沢山持っているんだなと、感心しました。

僕らが、手に入らないようなCDも所有してるというのは、

それだけ豊かな財力が背景にあるからなのかなと、

そんなやっかみも感じちゃいました。(笑)

僕なりに、1時間の放送をじっくり聞いて、楽しんだわけですが、

ちょっと引っかかったのが、終わりに彼が喋ったフレーズでした。

僕は音楽を作りたい。誰にでもわかる、バカにもわかる音楽を。
そうすればみんなバカじゃなくなるから」

名前は聞きそびれましたが、有名なミュージシャンの言葉だそうです。

でも、この言葉、なんか引っかかるなあ。

だって「上から目線」丸出しの言葉だと思いませんか?

音楽的に上にあると抱いている人間が、一般庶民の僕たちを下に見下ろして

「お前達バカなヤツラにも、分かるような音楽をつくってあげるからね」と言われているような気がしました。

まさか、村上春樹自身は、同じような感覚で、小説を書いているわけじゃないとは思うんだけど。

それにしても、引っかかりました。(笑)

 

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「夜間飛行」のこと

 6月に勝毎に掲載し、昨日ここにアップした短編小説「夜間飛行」のことについて、ちょっと書いておきたい。

 この小説は、僕が22歳の時に、卒業論文の口頭面接試験で実際に起こったことを踏まえて書いてある。まあ、ざっくばらんに言えば、自分の体験がベースというわけだ。(もちろん小説なので、作っている部分も相当あるけれど)
 あのとき、僕は、担当の教授から、卒論の内容についてこっぴどいお叱りを受けた。「こんなもん、卒論という体をなしてないじゃないか」といった感じだった。
 確かに彼の指摘は正しかったし、実際のところ僕の卒論も、相当に出来が悪かったと思う。それに間違いはないだろう。
 それは分かってはいるのだけれど、彼の話し方、僕の不出来な論文を上から睥睨して、全否定するような話し方は、正直なところ僕の心を深く傷つけた。。
 小説にも書いたのだけれど、卒業当時の僕の精神状態は、あんまり安定したものではなかった。片想いの女の子のことで相当に悩んでいたし、将来の方向性が見えなくて不安だったし、実際に就職先も決まっていなかった。
 そんなこんなで、軽い鬱状態に陥っていた。(小説の主人公は精神科で診てもらってることになってるけど、実際には行っていない。でも、病院に行けば、きっと「不安神経症」といった診断名がついただろうと思う。)
 べつに弁解するわけじゃないけれど、そういった精神状態の中で、僕は僕なりに、まあまあ頑張って卒論を仕上げた。
 それを、教授は、一ミリの情状酌量もなくあら探しをし、コテンパンに卒論の欠点をあげつらい、あげくの果てには僕に向かって「こんないい加減な論文を書くようじゃ、君は、責任ある中学校の教員なんかにはなれないな」とまで断言した。
 
 あれから1年後に僕は就職し、40年あまり社会の荒波を泳ぎ抜き、いつしかあの時のことを僕は忘れていた。
 それが、小説の材料を色々と考えていた時に、ふと思い出した。

 で、これは書いておきたい話だと思って、すぐに取りかかった。でも、実際に書き始めてみると、そんなにスラスラとは書けなかった。16枚という決められた枠の中で、卒論の中身にも触れなければならないし、当時の僕の精神状況も説明しなくちゃならない。あの口頭試験の状況も書かなくちゃならない。
 てなわけで、書き始めてから最終稿にたどり着くまでにひと月くらいかかってしまった。
 小説を書きながら、当時のことを色々と思い出したけれど、あの頃って、ほんとに楽しい思い出はなかった。苦くて、悔しくて、腹立たしくて、哀しくて、辛かった思い出ばかりだ。

 でも、誰だって、そういった辛い時期って経験しているのだろうと思う。

 

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久しぶりに更新しました。新作短篇も掲載しました。

ほぼほぼ1年ぶりでしょうか、更新しました。(笑)

勝毎に掲載された「チョコレート・メモリーズ」と「夜間飛行」を掲載しました。

それから、昨年の「文芸おとふけ」に掲載された35枚の中篇(僕にとっては、短篇じゃなくて、中編のカテゴリーに入ります。ご理解のほどを)「運河のほとりにて」もアップしました。

去年から今年にかけて発表した小説は、これで全てこのサイトに掲載したことになります。

よろしかったら読んでください。

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次は、アニメ(マンガ)の話でも

さて、映画の話が続いているので、

ちょっと趣向を変えて、アニメ(マンガ)の話でも書くことにしましょうか。

(小説の話が、全く出てきませんね・・・笑)

去年は、新海監督の「君の名は」が大ヒットしましたが、

それ以外にも、素晴らしい作品があるということを最近になって知りました。

ひとつは「この世界の片隅で」

もうひとつは「聲の形」です。

ふたつとも、たまたま原作のマンガがあって、

それを元にアニメが制作されています。

「この世界の片隅で」は、戦時中の呉が舞台です。

広島から呉に嫁いでいった若い女性が主人公です。

「聲の形」は、小学校時代に耳の聞こえない女の子をいじめた少年が、

その後、仲間からいじめに遭う話です。

どちらも、素晴らしいアニメ作品で、

アニメを観てから、原作のマンガを購入して読みました。

どちらの原作も傑作です。

こういった、地味だけれど、真摯な物語を作っている若い人たちがいることと知って、

まだまだ日本は捨てたもんじゃないんだなとしみじみ感じました。

それぞれの作品の感想は、また後日書くことにします。

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「プリズナーズ」のこと

またまた話は、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の「プリズナーズ」に戻ります。

この映画、実は日本国内で映画館公開されてません。

あくまでレンタルビデオのみの公開(発売)で終わっているわけです。

こんな傑作が、映画館公開されなかったなんて正直納得できません。

どんな理由があったんだろうかなあと、自分なりに考えているんですが、

もしかするとテーマが幼児の連れ去りという暗い話だったからかかもしれません。

でも、僕が考えるに、ヒュー・ジャックマンのイメージが壊れるのを恐れた

配給会社の判断だったのじゃないでしょうか?

ヒュー・ジャックマンは、Xmenのウルバリン役で、

どちらかというと正義の味方というイメージが、日本国内では定着しました。

「プリズナーズ」のヒュー・ジャックマンは、

娘を連れ去られた父親役をやっています。

そして彼は、同じ町に住む知的障害の青年を犯人だと思い込み、

その青年を空き家に連れ込んで、熱湯をかけて、

娘の居場所を自白させようとします。

その演技が、これまた実に迫真に迫っていて、

彼は狂気に取り憑かれた父親になりきっています。

その狂った恐ろしさたるや、ウルバリンの正義の闘士とは真逆です。

これじゃ、彼の善人のイメージが崩壊しちゃいます。

とまあ、そんな理由もあったんじゃないかと勝手に想像してるわけです。

それにしても、「プリズナーズ」隠れた傑作ですので、皆さん観て下さいね。

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今夏の旅行はどこへ?

今年の夏、久しぶりに京都へ行こうかと考えています。上加茂神社、下鴨神社、二条城、それから興福寺あたりを見て回ろうかな? 京都ならではの美味しい料理も、できれば堪能したい。本当は1週間くらい滞在したいんですが、今回は三泊ほどで帰ってきます。
ところで、このところの大雨で、桂川が氾濫しそうだとか?心配だなぁー。